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2008/10/21

花森安治の編集室。

7s_168

こどもの頃、
実家の茶の間にはいつも、暮らしの手帖がおいてあった。
たぶん母親か父親が買ってきていたのだと思うが、
いつも「ある」ことがあたりまえすぎて
誰が買っていたのか、いつから買っていたのか、
あらためて考えると
なにも知らないことにちょっとびっくりする。
自分が何歳から読み始めたかもあいまいなのだが
こどもが読むような内容ではないにもかかわらず
けっこう小さいころから読んでいたような気がする。
こどもごころにも、その雑誌の独特な雰囲気というか
編集方針、のようなものを感じていて
ぜいぶん生真面目な雑誌だと思いつつ読んでいた。
商品テストの記事など、
たいへんな労力であることが、こどもでも想像でき
雑誌全体を構成する柱のようなものが
じんわりと伝わってきた。
でもそんな質実剛健な記事だけでなく
「婦人雑誌」ならではの読み物もあって
そのなかでとくにしゃれていたのが
増田れい子というひとが書くものだった。
どういう素性のひとなのか
いまもってまったくわからないのだが
海外に居住しているひとのようで、
(もしくは、そう錯覚させられるような雰囲気で)
むこうでの暮らしのあれこれを毎回書き連ねるのだった。
『街の靴屋で、しゃれたカフェオレ色の靴を買って…』という話は
いまでも覚えていて、
この記事ではじめてカフェオレ色という、
色の表現を知ったのだった。
そんな、暮らしの手帖という雑誌の『色』は
編集長である花森安治というひとによって
つくられていたのを知ったのは
ぜいぶん大人になってからだ。
『花森安治の編集室』という本は
暮らしの手帖社に在籍したある編集者が
花森安治のことを中心に
当時の編集室のようすを綴った本である。
こどもの自分が独特な雰囲気と感じていたものは、
やはり『つくる』ということにたいしての
花森安治の、情熱と、
強い信念によるものであったのだな、と思う。

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